護法少女ソワカちゃん第11話・注釈 †
護法少女ソワカちゃん第11話の注釈のページです。
今回もmixi護法少女ソワカちゃんコミュの皆さんのご意見を参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
決戦、グルグル寺院 †
アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の第6話サブタイトル「決戦、第3新東京市」のもじり。
サブタイトルシーンも同作品のデザインへのオマージュ。
修羅 †
修羅は仏教の守護神・阿修羅の略称。
八部衆の一つで古代インドの魔神アスラに由来し、三面六臂の姿で表わされることが多い。
真言密教では胎蔵界曼荼羅・外金剛部院(最外院)に、赤色身・右手に剣・左手は拳の二臂像で描かれる。
インドラ神(帝釈天)と覇を競う戦闘を好む鬼神だったが、仏教に帰依し善神となった。
なお大乗仏教では六道の一つとして修羅道・修羅界(戦いが絶え間ない世界)の存在を説いている。
転じて、激しく戦う様を修羅に譬えることも多い。(修羅場など)
-礼賛 †
ルネサンス期の人文学者・エラスムスが著した風刺文学『愚神礼讃(痴愚神礼讃)』のもじりか。
臨兵闘者皆陣烈在前 †
「九字」と呼ばれる呪文。
中国の道教に由来し、陰陽道や密教、修験道などで使われる。
呪文を唱えながら手印を結んだり指で縦横に線を描くことで災いから身を守るとされる。(九字護身法)
冒頭シーン1 †
全体の構図はドラクロワの名画『民衆を導く自由の女神』が元ネタ。
ソワカちゃんの掲げる旗の梵字は「ア(阿)」で、胎像界大日如来をはじめ諸仏の通種子。
中央の3つの頭を持つ犬はギリシャ神話の地獄の番犬・ケルベロスか。
本エピソードの最後で名前が紹介される未秘、殺すけ、コーボくんの姿も見える。
なお、倒れている人物の着ているTシャツはどちらも音楽バンドのもの。
(PIL=Public Image Ltd、ADF=Asian Dub Foundation)
冒頭シーン2 †
つげ義春の漫画『ねじ式』(8mm劇画)のパロディ。
ソワカちゃんもメメクラゲに刺されたのか、ちゃんと左腕を押さえている。
冒頭シーン3 †
戦争映画のパロディと思われるが元ネタ不明。
爆撃機に混じって使徒ぴっちゃんも飛んでいる。
冒頭シーン4 †
戦国武将・直江兼次がモデル。「愛」という字を前立にあしらった兜をかぶっていた。
「愛」は「愛染明王」又は「愛宕権現」からの由来といわれている。
陣幕の梵字は冒頭シーン1の旗と同じ「ア(阿)」。
また、麗子隊は4話でも登場した岸田劉生の『麗子像』が元ネタ。
サイドカー付きのバイク †
『人造人間キカイダー』の「サイドマシン」そのもの。
ソワカちゃんが被っているのはベレー帽らしいが、クーヤンが被ってるのは何故かヌーメン。
幾重もの回廊に取り囲まれた邪悪な寺院 †
グルグル寺院の外観はインドネシアのボロブドゥール遺跡がモデル。(空撮写真)
なお、同遺跡は東南アジアでは珍しい大乗仏教の遺跡でもある。
クーヤンのセンサー †
信号機と同じく青・黄・赤に光るようだ。
臭い探知を懸念したのか、ソワカちゃんが後ろで腋に消臭スプレーを掛けている。
乙ー †
ソワカちゃんとクーヤンが砂地を滑り降りるために使った実体化文字。
ライトノベルなどを書いている小説家・乙ー(おついち)が元ネタか。
少年ジャンプ/全部とがし/嫁も協力 †
「とがし」は漫画家・冨樫義博のこと。遅筆かつ休載が多いことで有名。
嫁も漫画家で、『美少女戦士セーラームーン』を描いた武内直子。
天狗の面工場 †
作者本人による短編小説『天狗の面工場秘話』は必読!
ファミコンのシューティングゲーム「暴れん坊天狗」…は関係ないか…。
三兄弟の扉 †
扉の数奇屋窓に似た意匠は、イギリスのバンド・サイキックTV(Psychic TV)のシンボルに由来。
「サイキック・クロス」(Psychic Cross)と呼ばれ、アルバムのジャケットなどに使用されている。
汚れちまった三兄弟 †
中原中也の詩集『山羊の歌』に収録されている詩「汚れつちまつた悲しみに」のもじり。
三兄弟のシルエットは奈良・興福寺(法相宗)の阿修羅像がモデル。
キャラクターの造形自体は暗黒舞踏で有名な山海塾が元ネタか。うみにんにも酷似している。
なお詩集『山羊の歌』には「修羅街輓歌」という詩も収録されている。
グルジェフと舞踏について †
導師グルグルのモデル・グルジェフは舞踏(ムーヴメンツ)でも有名。
山海塾など日本の暗黒舞踏も、直接的・間接的に彼の影響を受けており、
例えば天使館主宰・笠井叡という人物は神秘主義全般にも造詣が深いらしい。
三兄弟の踊りは、もしかしたら導師グルグル直伝のものかも知れない。
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん †
同じく中原中也『山羊の歌』の詩「サーカス」の一節に由来。
また西原理恵子が漫画で山海塾のパロディを描くシーンで使う擬態語でもある。
(山海塾の実際の演目に由来するかは未確認)
ゆやんゆあゆんやんややんゆあゆんゆん †
最後の「ゆんゆん」は福島県立清陵情報高等学校の校歌『宇宙の奥の宇宙まで』へのオマージュか。
三兄弟のソワカちゃんへの攻撃 †
『機動戦士ガンダム』の黒い三連星による「ジェットストリームアタック」を意識してるかも知れない。
クーヤンの攻撃 †
一文字目「呵」は避けられてしまい、二文字目「禿」は蹴り返されてしまった(クーヤンも禿だから?)
それにしても気を失ったクーヤンに三兄弟は何をしようとしてたのやら…。
ちょいマロおやじの援護射撃 †
使っているサブマシンガンはベレッタM12と思われる。
映画『マトリックス』でネオがヘリに乗りモーフィアスを救出するシーンを連想させるが…。
マローラモの踊り †
衛藤ヒロユキ『魔法陣グルグル』に登場する「キタキタおやじ」の「キタキタ踊り」が元ネタと思われる。
唯識論的本質直感 †
唯識論は認識に関する大乗仏教の理論体系。
五識(眼・耳・鼻・舌・身)と意識(六識)のさらに下層を想定する。
七識は「末那識(まなしき)」と呼ばれる無意識の自我執着心。
八識は「阿頼耶識(あらやしき)」と呼ばれる根本の層。「阿頼耶」はサンスクリット語で「蔵」の意。
善悪の業(カルマ)が全て八識に蓄えられ、そこから他の七識を生じる、という考え方。
漫画『聖闘士星矢』の「セブンセンシズ」「エイトセンシズ」の元ネタでもある。
本質直感はフッサールを始祖とする現象学の用語。
未秘 †
ディック・ブルーナのミッフィーのパロディ。第4話の冒頭にも登場していた。
×印のマスクは「クイズ・ドレミファドン」に由来すると思われる。
殺すけ †
藤子・F・不二雄の漫画『キテレツ大百科』に登場するカラクリロボット・コロ助のパロディ。
コーボくん †
警視庁のマスコットキャラクター・ピーポくんのパロディ。公僕のダジャレ。
頭に被っているのは中世ヨーロッパで宮廷道化師(Jester)が被ってた帽子か。
秘密の扉 †
三兄弟の扉(円形)と秘密の扉(方形)は、京都・源光庵(曹洞宗)の「悟りの窓」「迷いの窓」が元ネタか?